生きた化石とは

化石は化石でも「生きた化石」と呼ばれる化石があります。今回は生きた化石の価値や生育環境、種類など生きた化石にフォーカスしてお話しています。

 

生きた化石とは

地質時代を生きた祖先種の形態的特徴を色濃く受け継ぐ生物のことです。実際に生きている生物ですので、厳密の意味で化石ではありませんが地質時代の地層から出土する化石とほとんど変わらない形態で現代にまで生息していることからこのように揶揄されます。

 

生きた化石の学術的な呼び方は「遺存種」

 

 

生きた化石はさほど希少でもない?

シーラカンスのように生きた化石というと滅茶苦茶珍しい生物のように考えられがちですが、案外私たちの身近な場所に生息しています。例えばゴキブリというのは太古からその姿や特徴がほとんど変化せず生き残っているのでしばしば「生きた化石」と呼ばれます。

 

動物だけでなくイチョウやメタセコイヤといった植物も生きた化石と言われています。

 

生きた化石の学術的価値

本物の化石から得られる情報というのは極めて断片的なものですが、化石で見つかる生物が生きて発見されれば、それを手がかりに進化や種分化を理解する上で重要なたくさんの情報を得ることができます。

 

生きた化石(遺存種)の分類

以下は生きた化石の特徴を分類別にしたものです。

 

■数量的遺存種
かつてたくさん生息していたが今では少数しか生き残っていない。

 

■地理的遺存種
かつては広範囲に分布していたが、今ではごく狭い地域に限定的にしか生息していない。

 

■系統的遺存種
かつてその形態をほとんど変えずに生き残っている。

 

■分類的遺存種
かつて同じ分類群に多数の近縁種がいたが、今は少数の近縁種しか生き残っていない。

 

■環境的遺存種
かつての生活環境に適応させていた形質を、残った新しい環境でも保持している。